あひるの小屋

日記のようなもの

2009年11月13日

居留守

もうかなーり前から、某宗教について話しに来るひとがいた。
最初に「宗派が違うので」と言って拒否的な態度を示したつもりなんだけど、「お話を聞いてくださるだけで」とか言われて断りきれなくて、まぁ話を聞くだけだし、時間も2~3分だし、いいかぁ~なんて思って、その後は断らず、週に1回くらいで来るそのひとの話を聞いていた。

でもそのうち、話した内容についての復習問題みたいなのが出るようになり、ちゃんと聞いて理解していないと答えられない感じになってきて、時間も2~3分じゃ済まなくなってきた。
それで、ちょっとめんどくさくなってきたな…って思い始めたんだ。

ある日そのひとが帰った直後に窓から外をのぞいたら、実は2人で来ていたんだってことに気づいた。
ずっとインターフォン越しだったからぜんぜんわかんなかったんだ。
話をしていたひとはちゃんと名前を名乗ってて、毎週しゃべっていればそれなりに世間話とか個人的な話とかもするんで、わりと打ち解けてる感があったというかなんというかなんだけれども、その横にもうひとり黙ってずーっといたんだ…なんて思って、なんだかすごくイヤな感じがしちゃったんだよな…
いや考えてみれば別におかしいことでもないんだけどさ…

それ以来、居留守を使うようになってしまったんだ。
最初に断りきれなかったんで、また断るってのも言い出しにくくて。
つーか、なんて言って断ったらいいのかもよくわかんなくてなー
このまま出ずにいて、そのうちあきらめてくれたりしないかな、なんて…

でもあきらめてはもらえなくて、もうさすがに居留守を使い続けるのは心苦しくなってきた。
わざわざ来てくれてるんだし、いないふりなんて卑怯だよな…

そして今日。夕方わりと遅くにドアチャイムが鳴った。
こんな時間には来ないだろうと思って出てみたら、そのひとだった。
えーい出てしまったら言おう。ちゃんと断ろう。

で、つい口から出てしまったのが「ちょっと負担になってるので…」
失礼だよなーこれ。さんざん居留守使っておいてこれだもん。
でもそのひとは「気づかなくてすみませんでした」とまで言ってくれた。
ものすごく申し訳ない気持ちと、これで断れたんだっていう気持ちがなんだかすごく複雑な感じで心臓バクバク。謝りまくってしまった。

そのあと郵便受けを見たら、いつも持ってきてくれていた冊子と、たぶんその場で書いたんだと思われるメッセージカードが入っていた。
「いままでありがとうございました」とかいろいろいっぱい書かれていて、ますます申し訳ない気持ちになった。いいひとなんだよねそのひと。

でもやっと言えたっていうことで、気持ちが楽になった。
次またそういうひとが来たら、今度は最初にきっぱり断ろうと思う。

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