あひるの小屋

B級グルメの旅2

東海・中部

出発は午前6時半。東名高速道に乗り、大井松田ICで降りる。富士山スカイラインを通って、最初の目的地である富士宮へ。メインの「富士宮焼きそば」をしょっぱなに持ってくるって、どうなのよ(^^;

でもその前にちょっと観光。「白糸の滝」の案内板がいっぱい出てきたので、それを見にいってみることにした。

駐車場に車を駐めて滝まで歩く。観光客は少なく、シャッターが降りた店舗もあったりしてなんだか残念な風景(^^; ま、今日は平日だもんね。

あ、富士宮焼きそば売ってるよ

ここで食ってどーすんだよ(笑)このあと店行くんだから

しばらく歩くと、ものすごい滝の音が聞こえてきた。まずは「音止めの滝」だ。

音止滝

すごーい。これが白糸の滝?

いや…音止めの滝だって

おとどめ…?あぁ魚がこれ以上は遡れなくて…みたいな?

「お止め」かと思ったら「音止め」なのね(^^; なんでも「滝の音で話が聞こえないから神に念じたら音が止んだ」っていう伝説があるんだとか。

続いて「白糸の滝」。案内板に従って歩いていくと、坂道をガーッと下った先に滝が見えた。

白糸の滝

あ、あれかぁ白糸の滝。…行ってみる?

ここからでもじゅうぶん見えるじゃん

だよね(笑)

なーんつってそこから見て終わり。いやぁこの写真じゃ白糸っぽさはまったくわかんないな(^^;

そして早くも今回のメイン。B級グルメの大会で2年連続グランプリを受賞したという「富士宮焼きそば」だ。

社長がチェックしていたお店を探して入る。小さな店内は午前中だというのに満席。待合いスペースみたいなところでひと組が待たされていたので、その横に座って席が空くのを待つ。しばらくして席が空き、鉄板の前に座る。

社長が肉大盛(600円)、私が(400円)を注文。目の前でおばちゃんが焼いてくれる。キャベツを炒めて麺を炒めて…って手順とかは忘れちゃったけど、焼きあがったところになにやら茶色い粉がパパパッとふりかけられた。これが噂に聞くだし粉か!うわぁ…いい香り…

富士宮焼きそば

鉄板上のこちら側に焼きそばが寄せられ、そこから自分で皿にとりながら食べる。まずビックリしたのが麺のもちもち感。こんな焼きそばは初めてだ。なんつーかこう…噛みごたえがあるって感じ。

でも正直なところ、味の方は「こんなもん…?」って印象だった。期待しすぎていたっていうのもあるかもしんないけど。味がどうのっていうよりも、思いのほか脂っこかったんだよね…途中からかなりキツくなってしまった。

社長も同じように思っていたらしく、しかも大盛りだからかなり苦しそうだった。なんとか完食して、お店を出て車まで戻る。

なんか………そんなに?って…

うん…私もそう思った

あれ…肉かすっていうの?あれがちょっと脂っこかったな…ラードかもしれないけど

脂っこかったよねぇ。でもあの粉…だし粉?あれはよかったよ。もっとかけてほしいぐらい

肉かすっていうのは豚の脂身からラードを絞ったあとに残るものなんだそうで、これを入れるのが富士宮焼きそばの特徴のひとつらしい。社長も私もこの肉かす自体が受け入れられなかったってことになるんだろうか。それともたまたまこの店が合わなかった…?

いきなりのメインがこういう結果になってしまい、かなり残念な気持ちで富士宮をあとにする。

国道1号線に出て袋井へ向かう。袋井には「たまごふわふわ」という食べ物があるらしい。なんかタマゴがふわふわっとしてんのか?ってくらいの想像しかできないこのネーミング(^^; いったいどんな食べ物なんだろう…

社長がチェックしていた「門前楽市」というお店に行ってみる…が、なんとすでに閉店していた。今日の営業終わりっていうんでなく、お店がつぶれてしまったようだ。しかたなく別の店を探すことにする。

東海道どまん中茶屋」というところを発見。たまごふわふわのノボリが立っていたので入ってみると、ここは「歩くひとのための道の駅」といった感じの建物らしい。管理人らしきおばちゃんがお茶を入れてくれたのでありがたくいただき、軽く休憩。たまごふわふわについて聞いてみると、食べさせてくれるお店が載ったパンフレットを出してくれた。

たまごふわふわは江戸時代の名物料理なんだとか。袋井市ではこの料理を町おこしの一環として復活させ、「再現」タイプと「創作」タイプの2系統のメニューで盛りあげているらしい。

車に戻り、いただいたパンフレットを見ながら作戦練り直し。食べるならやっぱり「再現」タイプの方にしたい。しかしたまごふわふわをメインで出しているような店はなく、これだけを食べに行ってもいいものかビミョーな感じ。気楽に入れそうなのは居酒屋さんだけど、いまは午後2時すぎでこんな時間からやってるわけがない。さっきの閉店していたお店は昼間もやってるはずだったんだ…

食わせる気ねぇのか。この街は(怒)

あはははは…そうかもね

とりあえず袋井駅まで行き、観光案内所で聞いてみることにした。すると「山梨屋」というお寿司屋さんで出してくれると言う。電話もしてくれて確認済みだそうなので、さっそく向かう。

たまごふわふわのノボリ

お店の前にはたまごふわふわのノボリがあった。14時から17時までは準備中って書いてあってちょっとためらったけど…電話もしてくれてるって話だったし、思い切って入ってみる。するとおやじさんが笑顔で迎えてくれた。

あ、あの…さきほど電話で…

えっと、たまごでいいんですよね?

はい、あのでも…準備中では…

大丈夫ですよ。どうぞ

他にお客さんはいないし照明もほとんど消されてるし、どう見たって準備中。申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらカウンター席に座ると、おやじさんはそのまま店を出ていってしまった。しばらく待っていると奥さんらしきひとが器を持って現れた。たまごふわふわは奥さんが担当しているらしい。

たまごふわふわ

やっと出会えたたまごふわふわ(300円)。レンゲですくってみると…ものすごく軽い。食感は…シュワッというかトロッというか、汁だくのスフレみたいな感じ(^^; 味は…おだしとタマゴのコンビネーションで茶碗蒸し風味。要するに茶碗蒸し味で汁たっぷりのスフレ…ってこんな表現でいいのかはちょっとアレだけど、とてもやさしいお味でたいへんおいしくいただきました。

すみませんでした。準備中なのに

いいえー、できるだけやってくれって言われてるから(笑)

いろいろな思いがあるんでないのかなぁ…ってのを感じた。この時間に食べられるお店が少なすぎるんだもんな…ちょっと考えた方がいいと思うですよ、袋井市さん。

山梨屋さん、準備中なのにわざわざ作っていただいて、本当にありがとうございました。

袋井をあとにして、ずーっと下を走って名古屋へ。次のターゲットは「牛骨ラーメン」だ。

以前、東京世田谷に「まるかん」というラーメン店があった。社長も私もそこの牛骨ラーメンが大好きだったんだけど…8年ほど前に閉店してしまった。たぶん狂牛病騒ぎの影響なんだと思う。「牛骨ラーメン」とはそれきりで、たまに思い出しては「また食べたいね」なんて言っていたんだ。したら社長が「名古屋に牛骨ラーメンの店がある」という情報をゲット。ちょうどいいので今回そこに行ってみよう、ってことになったんだ。

というわけで「らあめん工房 雪濃湯」というお店に入る。入口のところで食券を買うシステムになっていて、ふたりとも牛骨元味を注文。650円。それと半ライス。確か150円だったと思う。

らあめん工房 雪濃湯
牛骨元味

おっきなノリが帆掛け船のように立てられたラーメン。まずはスープから…

うわぁ…牛骨ラーメンだ

あははは、そうだね

「まるかん」ほどのこってり感はないような気がするけど…かなり近い味。「また会えた」的な気持ちでいっぱいになる(^^; 麺は太めのちぢれ麺で濃厚なスープとの相性バッチリ。うまい!うまいぞ!

スープだけになったところでライス投入。これがまたうまいんだ。しかしさすがこってりの牛骨スープ。見た目の量はそんなに多くないと思ってたのに、最後の方はかなり苦しかった(^^;

連休中やってますので、よかったらまた来てくださいね

あ…実は関東の方から来たもので…

えっそうなんですか?私、前に関東でやってたんですよ。紅醍醐っていう…

あぁやっぱり。いや、そうじゃないかなって思ってたんですよ

このお店にはあちこちに「紅醍醐」という文字があった。社長が牛骨ラーメンの店を探していたときに「紅醍醐」というお店の情報がいくつかあったみたいで、同じ系列なんじゃないかと思っていたらしい。

大満足でお店をあとにし、今夜は名古屋で一泊。