カントリーサインの旅
夫婦そろってダメ人間ゴールデンウィークまであとひと月…。そんなある日、社長がこんなことを言いだした。
社 ゴールデンウィークさ、カントリーサインの旅やろうよ
「カントリーサインの旅」とはいったいどんな旅なのか。北海道ローカルのテレビ番組「水曜どうでしょう」をご存じの方は「いまさら何を」と思われるかもしれない。しかしご存じでない方も大勢いるだろうし、軽く説明をかましておこうと思う。
北海道の各市町村には特産物や名所などをイラスト化した標識がある。これがカントリーサインというもので国道などの市町村境界に立ててあったりする。「カントリーサインの旅」とは、そのカントリーサインが描かれたカードを用意し、シャッフルした中から1枚引き、その市町村へ移動して標識を見つけ、そこでまた次のカードを引き、これをカードがなくなるまで繰り返すという、一本気で男らしい旅なのである。「水曜どうでしょう」という番組の人気企画のひとつで、放送当時は212あった市町村が合併などにより現在(2005年5月)は207になっている。
これは、「なんとなく楽しそうだ」と軽い気持ちでマネをして、「北海道はでっかいどう」というベタなダジャレを痛感したダメ人間2人の記録である。
前日までの話
そもそもゴールデンウィークだけで廻りきれるワケがない。離島を引くと船がからむので難しい。などなどのことからルールのようなもんを決めておいた。
- 離島のカード(礼文町、利尻町、利尻富士町、奥尻町)は抜いておく
- 時間的に無理っぽかったらさっさとあきらめる
- カードはかわりばんこに引く
- 引き直しはゼッタイにしない
カントリーサインのカードはハガキ用紙に印刷して作った。切手を貼ってその市町村から投函すれば、消印もついて記念になるかと考えたのだ。でも標識を探したうえでポストも探すというのは大変そうなので、これは「できれば投函する」くらいにしておく。
離島を抜いても203枚。この厚さには笑ってしまった。

白地図を用意して制覇した市町村を塗りつぶしていった方が面白い。そこで「水曜どうでしょう」DVDに付いてきた白地図を利用することにした。厚手の紙にコピーして、これも準備完了。
「カントリーサインの旅をやる」とのどママに報告したところ、こんなことを言われた。
マ 面白そうじゃん。目的地決まったらメールしてよ
ということでルールいっこ追加。
- 次の目的地が決まるごとにのどママにメールする
そんな感じで出発当日を迎えた。