カントリーサインの旅3
行ったり来たり星形の法則まずは羽幌町へ


写真↑は前回の最後に引いた「羽幌町」。今回もまた新潟―小樽間18時間フェリーを利用することにした。
深夜3時半、新潟港に向けて出発。ちょっと出遅れてしまった。最初の関越自動車道はなんとしてもETC深夜割引時間帯のうちに乗っておきたい。そのためには4時までにインターを通過しなければならない。社長はかなり飛ばしていた。ナビ子さんの予測では「4時には間に合わないわよ」と言っている。キビシー!インターまであと1kmというとき、ナビ子さんの予測が「4:01」から「4:00」へと変わった。間に合うか?そしてインター通過。その瞬間、車の時計表示が「4:00」に変わった。
あ 間に合った!?
社 わ…わからん。まーとりあえずは乗ったからのんびり行くよ。あとは出口でいくらになってるかだな
ヒトイキついた社長がラジオをつけた瞬間、時報が鳴った。
ラ ピッ、ポ―――ン
あ あ!
社 4時か!?
車の時計はすこーしだけ進んでいたらしい。しかし間に合ったとはいえ数秒…。出発早々ドキドキの出来事だった。
関越道に乗って2時間ほどのあたりで白いクラウンを追い越した。このときは別になんとも思っていなかったんだけど。しばらく行くと追い越し車線をかなりのスピードで走ってきた車がいて、うちの車を追い越してそのまま車線変更せず走っていった。そしてそのあとをさっきのクラウンが追いかけるように走っていった…と思いきや、クラウンさんてばいきなり回転灯を出してまわし始めた。
社 覆面か!
あ うわ!ホントだ!
社 あっぶねぇ~!オレさっきあのクラウン追い越したんだよ
あ あーそういえば
社 なんかちょっと違和感あったんだよなー。でもまさか覆面だとは思わなかったよ
捕まった車は走行車線に入り、その前にクラウンさんが出た。後部ガラスのところに「パトカーに続いて走ってください」(うろおぼえ)の表示が。ひぇ~覆面パトカーにとっつかまる瞬間って初めて見た…。つーかうちの車につけてるレーダーってば、うんすんだったっけじゃんよ。危なかったなー。
追いついちゃったけど追い越すのはどーかと思い、3台連なった状態で走行。すると後方からキューブ(だったと思う)とトラックが追いついてきた。キューブは追い越し車線に入って追い越そうとした…ものの、パトカーに気づいてスピードを落とす。しかしすぐ後ろからトラックが来ていたため、パトカーと並走する形になった。トラックは少々あおり気味な感じでキューブに接近。困ったキューブは…なんとパトカーのすぐ後ろに入ってしまった。
あ えー!あんなとこ入っちゃいましたけど
社 あっはっは。ワタシも捕まえてくださいってか
パトカーと捕まった車との間にはさまって走っているキューブがツボに入ってしょーがなかった。しかし後ろから走ってくるときに回転灯が目に入らなかったんかなぁ…。そのあとトラックが追い越していったのを見てキューブもすぐついて行った。パトカーと捕まった車は路肩に寄せていったのでここでサヨナラ。ちょっとオモシロイ体験だったなー。
途中、サービスエリアで朝食。社長はそば、私はうどんで軽く済ませる。
ここで同行者をひとりご紹介。onさんだ。

いや実は前回も前々回もご一緒していただいているんだけどね。紹介したことがなかったのでなんとなく写真を撮ってみた。車のうしろの方にお座りになり、黙って外を眺めていらっしゃる。カーブでお転げになって視界から消えることもしばしば。ただ乗っていらっしゃるだけだが、笑顔ではげましてくださったり、長距離を出したときに八つ当たりしたり、いらっしゃるだけでなにかと心強いお方なのだ。
新潟港には朝8時すぎに到着。乗船手続きを済ませ、コンビニに行って食料や飲み物を買い込む。前回と同じくフェリー内での食事はすべて持ち込みで済ませようという作戦だ。
今回乗船するのは「らいらっく」。前回の往路は「ゆうかり」、復路は「しらかば」だった。この「らいらっく」に乗るのは初めてかもしれない。



1等の部屋は3畳でフトンや浴衣などが置いてあるのは「ゆうかり」「しらかば」と同じ。だけどこの「らいらっく」さん、空調設備が整っているんだ。冷房・暖房・除湿の切り替えができるだけでなく、室温まで調整が可能。「しらかば」は風量調節しかできなくて、暑いっつってんのに暖房設定のまま変えられなかったりしてたからな~。これはありがたい。「ゆうかり」はどうだったっけか。憶えてないや(^^;
出港は午前10時30分。波は不気味なくらいに穏やか。念のために酔い止めはのんでいたけれど、雑誌なんか読んでいてもぜんぜん酔わなかった。社長もこの機会にと「のだめカンタービレ」を読み倒す。
朝4時半、定刻どおりに小樽港に入港。天候は曇り。気温8度。さっそくナビ子さんに目的地を設定する。前回のしょっぱなと同じくひたすら日本海側を走るルートだ。
しばらく走ってからコンビニで朝食。さらに進み増毛に入ったあたりで7時。ちょうど「アイヌ語ラジオ講座」が始まる時間なので車を停めてもらった。このへんトンネルが多くてラジオ途切れちゃうんだよね。
増毛の市街地を過ぎたあたりから社長があくびをし始める。
あ 眠い?
社 ん~タッチ交代
あ あっ…
そーいえば…免許証どうしたっけ。荷物に入れた記憶がないぞ。いつも使っているバッグは置いてきちゃったし…。あのバッグに入れたまんまだったんじゃ…。あーやっぱりない…。持ってきてないよ免許証。
あ ごめん!免許証忘れた!
社 なにぃ―――!
あ うわーごめん!ホントにごめん!
社 …わざとだろ
あ 違うって!運転するつもりでいたんだって!たぶんいつものバッグに入れたまんまだと思う…
免許証を持ってきていたとしてもほとんど社長が運転するんだけどね。留萌から先の国道232号線は走りやすいから前回は私が運転した。だから今回もそのつもりでいたんだ。なのに免許証を忘れてしまうなんて。ゴメンよ社長…
さらに北へ走ると雨が降ってきた。いよいよ雨女本領発揮ってところだろうか。まったく免許証は忘れるわ雨は降らせるわ…

なんて言っているうちに羽幌町に到着。前回から通して24カ所目だ。
カントリーサインに描かれた鳥はペンギンではなくオロロン鳥。かつて天売島には何万羽ものオロロン鳥が生息していたらしいが、現在は20羽もいないんだそうだ。絶滅危惧種に指定され、ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い種として保護活動が行われている。3年前に天売島へ行ったとき、「いた!」と思ったら全部デコイ(模型)で、ホンモノには会えなかったんだよなー

- <だいたいのルート>
- 小樽港
- (国道5号線)
- 小樽市銭函
- (国道337号線)
- 石狩市花畔
- (国道231号線)
- 留萌
- (国道232号線)
- 羽幌