カントリーサインの旅3
行ったり来たり星形の法則第35の選択(豊頃町編)
次は社長が引く番。さすがにこれが最後のカードになりそうだ。だけど2連発で引きがよかった社長。もしかしたらやってくれるかもしれない。
社 ここで道南引きてぇよな
あ 私が十勝を引くと次で社長が道南を引くっていうジンクスがあるようなないような…
社 そうだっけ?
あ しょっぱなに鹿追から七飯出したでしょ。2回目は音更から乙部。十勝ってそのふたつしか出てなかったし
社 その道南ってどっちもオレが出したの?
あ うん。だから今、そのジンクスがホンモノかどうかがわかるかも
関係ないかもしんないけど、本家「水曜どうでしょう」でも豊頃町の次に道南の鹿部町を引いている。十勝→道南は長距離だし普通は出て欲しくない目だ。だけど今は「ココで道南を引いたら嬉しい」という状況なんだ。道南引け!引いてしまえ!


「枝幸町」…思いっきり北だ。いっそ気持ちがいいくらい北だ。
あ あー…はははは…北だねー
社 くっそー枝幸かよー…
あ これはさすがに無理だよねぇ。せっかく延長したけど…
社 なんで道南引けねぇかなぁ…そういえばあひる、なんて言ってたっけ。オレが道南引けって言ったとき。増毛のときだったかな
あ ん?道南は引きたいときには引けなくて、引きたくないときに引いちゃうってやつ?
社 そう!そうなんだよ!それが道南ってやつなんだよ!
距離を調べるため、とりあえずナビ子さんに目的地設定。
まぁまぁこの距離だったら次回小樽から行ってもさほど変わらないんでない?豊頃引いたところで終わるよりかはずっとスッキリでしょ。…と思って社長を見ると、なんだかまた考え込んでる様子…
社 ………
あ しゃちょぉ…?
社 えー?枝幸行こうなんて思ってないよねー?
あ え゙?誰が?
社 うーん…オレが
あ あっははははは
社 行ったところで明日の昼だろ?…それも走り続けてだよなぁ…
あ いいよ無理しないで終わろうよ
社 だよなぁ…ん~無理!
あ しゅーりょー!
というわけで今回はここまで。時間も時間なので宿を探す。今夜は帯広に泊まろうということになった。例の朝食サービスの宿があったのでそこを確保。
のどママに最後の報告メールを送る。「今夜は帯広泊」と書いておいた。
マ お疲れ様~♪楽しかった?ちなみに帯広はおむすびが空から降ってくる所らしいよ
あ あはははは…帯広はおむすびが降ってくるってさ
社 やった♪
帯広に到着。宿にチェックインしてから夕飯を食べに外へ出る。おむすびは降ってないけど雨はざんざん降り。おまけに寒い。息が白い…
近くの居酒屋さんに入り、飲み食いしながら旅をふり返る。
社 今回さぁ、結局どっちがダメ人間だった?
あ そりゃ私でしょ。あっとー的だと思うよ
社 ちょっと計算してみてよ
あ えーっと…願いまして~は~…
社長が携帯電話の電卓機能で計算。それぞれの平均距離を出してみた。
- 社長
- 190.3km
- あひる
- 207.0km
社 たいしてかわんねーじゃん
あ あー最後の枝幸が入るからか…ちょっと枝幸抜きで出してみてよ
社 …164.2キロ
あ うわ、枝幸でかいなぁ~
最後に枝幸を引いて終わったということを思い出し、ちょっとヘコむ社長…
社 なんで最後に北引くかなー…前回も前々回も北引いて終わってんだよな…
あ 南から帰るんだしさ、北引いて行けない~って終わるパターンは多いんでない?最後に北引いてるってゆーより、北引いたから最後になってるんだよ
社 あれ?そういえば今回って道南引いてねーな
あ そうそう!そーなんだよね
社 室蘭は…あひる的には道南じゃないんだろ?
あ うん
社 オレ的には十勝は道東じゃないから…下川は?これ道北か?
あ あ、どーだろ。ビミョー
社 今回ってぎりぎり道央に入るかどーかっていうあたりが多いんだな
あ ってゆーか私たちの道央の定義って広すぎだよね
だんだん酔いがまわってきた社長。
社 次回枝幸から南の江差引いたら笑えるな
あ 南の江差はもう引いちゃったから
社 え?オレが引いたんだっけ?
あ ワタシワタシ。北の枝幸と間違えてぬか喜びしたの
社 そーだっけか…忘れてた。でもオレ北の枝幸は好きだな。南の江差は嫌いだけど
あ なんで?道南だから?
社 ん~…エサシっていう響きが好きだね
あ 北も南も同じじゃん!
社 いや、南のエサシは嫌い
あ なんでだー!
そんな感じで食って飲んでしゃべって、雨の中を宿まで戻ってばたんきぅ。
今日も宿で朝食をいただき、宿を出たのは9時すぎ。相変わらずの雨…どころか、大雨洪水濃霧注意報が出ていた。
私の希望で六花亭本店に寄ってもらった。以前ここで食べた「サクサクパイ」が忘れられなくて、帯広に行くことがあればぜひまた食べたい!と思っていたんだ。
カスタードとチョコを1本ずつ購入。各125円。賞味期限は3時間で、それを過ぎるとサクサク感が失われてしまうらしい。店内に食べるスペースがあってコーヒー無料サービスもあるので、そこでさっそくいただく。

んんんんまい!パイ生地がサクサクで、だけどボロボロしてなくて、中のクリームがまた上品な甘さで、濃厚だけどしつこくなくて、なんとも絶妙な組み合わせ。チョコは初体験だったけどこっちもうまい!でもどっちかいえばカスタードの方が好きだなぁ。
次に向かったのは帯広空港。ここまでまったく出会うことができなかった「じゃがポックル」を探しに行ってみることにした。

旭川空港では私がひとりで探しに行ったが、今度は社長も一緒だ。
あ 1店1店聞いてまわらないとわかんないって言われたよ
社 ん…じゃあこの店から聞いてみるか
社長がなんとなく目をつけた店に入り、まっすぐレジへ。
あ あのー、じゃがポックルありますか?
店 あ、そちらにございます
あ え!
社 あ、あった!
店 ちょうど入荷したところなんですよ
ついに出会えた!さていくつ買う?ここにある5~6箱全部買っちゃう?…なんて思ったが、「1家族2箱まで」という貼り紙があった。残念。ってことで2箱だけ買って店を出る。1箱10袋入りで840円。


味は…なんといいましょうか、フライドポテトをそのまんまお菓子にしたような感じ。スナック菓子とは思えないくらいにジャガイモの風味がよく出ている。食感はサクサク。塩味もちょうどいい。本気でうまいぞこれは。
帯広空港をあとにして苫小牧へ向かう。途中、道の駅「コスモール大樹」にてお昼ごはん。大樹産のツブを使ったシーフードカレー(500円)っていうのがあったので、社長も私もこれを注文。

んまい!でもって辛い!お店はちょっとした軽食コーナー的な感じでソフトクリームなんかも食べられる。こういうお店でこんなうまいカレーが食べられるってのはイイね。しかも安いし。
天馬街道(国道236号線)で日高山脈を越える。十勝の道産子と浦河のサラブレッドが出会い天高く舞う姿をイメージして「天馬街道」と名づけられたんだそうだ。

相変わらずの雨だし霧だし寒いし谷には雪残ってるし、「トンネル内凍結注意」なんて書かれていたりしてちょっとドキドキ。
浦河からはずっと海沿いの道を走る。交通量も増えてきて、道の駅でトイレ休憩をとりつつのんびりと進む。
日高町に入った。おとといも来ているけどあんときゃ夜だったからなー。
社 あれ?OK牧場の看板ってこのへんじゃなかったっけ?
あ え?あの看板ってまだ残ってるの?
「1×8いこうよ!」というテレビ番組で、門別町(いまは日高町)の町おこしをするという企画があった。題して「YOYO'SのOK牧場」。その企画で門別観光案内所「とねっこステーション」をオープンさせ、でっかい看板を掲げていた。しかしそれは2004年の話。いまもまだ残っているんだろうか…

社 あった!これだろ
あ ホントだ!まだあったんだねー
社 ちょっと寄ってみようか
あ うんうん
見落としちゃなんねぇ…とか思ってたけど、思いっきり目立つ看板だ。国道沿いだし。



中に入ってみると、いきなり木村さんがいてビックリ。奥には大泉さんも。いやーよくできた等身大パネルだわ…。ほかにも企画の様子を写真パネルにしたものや大泉さんが描いた絵などが展示してあった。入口正面には大泉保安官の書もあった。番組でこれを書くところを見ていたのでなんだかカンゲキ^^
とねっこステーションを出て、苫小牧東港へ向かう。港付近はコンビニ等がまったくないため、手前の鵡川あたりで食料を買い込む。
ついでにガソリンも入れる。昨年は新潟の方が安いだろうと思っていたのが裏目に出た。フェリーで渡ってからガソリンを入れようと思ったっけ、ことごとく値上がりしてて北海道の方が安かったんでガックリきたんだ。だから今年は北海道で入れてしまうことにした。
苫小牧東港に到着。かなり時間に余裕があるので、とりあえず乗船手続きを済ませてからフェリーターミナルをうろうろ。さらに車に戻ってひと眠り。そろそろ~というところで荷物を持って乗船口に向かう。同乗者は徒歩で乗船しないといけない。


今回乗船するのは「しらかば」。カウンターで鍵を受け取って部屋に荷物を置き、車両甲板口の前で社長を待つ。しばらくして大荷物の社長が現れた。
ここで「しらかば」と「らいらっく」の違いをもういっこ発見。「らいらっく」にはエレベーターがあったが「しらかば」にはない。手当たり次第に荷物をキャリーに縛りつけて持って来ちゃった社長がガックリきていた…
19時30分フェリー出港。海が荒れているらしく揺れが激しい。給湯室でカップ麺にお湯を入れ、部屋まで戻ってくるのがタイヘンだった(^^; 船酔いもカクゴしていたけれど、酔い止めのおかげでわりと大丈夫だった。
15時30分、定刻どおりに新潟港に入港。
北海道の方が安いだろうと思っていたガソリン…今年は新潟の方が安かった。なんてこったい。
ナビ子さんに自宅までの案内をお願いし、それをことごとく無視するという社長の運転で帰ってきた。自宅に着いたのは22時くらいだったかな。

- <だいたいのルート>
- 豊頃町統内
- (国道38号線・市道)
- 帯広(宿)
- (国道236号線)
- 帯広市大正
- (道道62号線・道道109号線)
- 帯広市泉町(帯広空港)
- (道道109号線・農道・道道238号線)
- 更別町上更別
- (国道236号線)
- 大樹町石坂
- (農道・国道236号線)
- 浦河町西舎
- (道道1025号線・道道481号線)
- 浦河
- (国道235号線)
- 苫小牧東港