カントリーサインの旅6
オホーツクはさわやかだねぇ~第65の選択(東川町編)
次は私が引く番。今夜の札幌泊を考えると移動できる時間は少ない。方向も限られてくる。
社 次が最後かな
あ 札幌方面に向かってきざんでいければいいんだけどね
社 よし、きざめ!
そんなミラクルそうそう起きるわけないと思いながらも、ちょっと期待したりなんかして……
社 青いですねぇ~
あ 空?…あ、なんか塔みたいな…これ、やっちゃった?
社 あーこれいかにも道東っぽくねぇ?


「中標津町」…道東だ。思いっきりド道東だ。
あ くぅ―――!なーかーしーべーつー!
社 あーっはっはっはっは
あ よりによってここで中標津って…ヒドイ。ヒドすぎる
社 はい、しゅーりょー(笑)
距離なんて見るまでもなく終了だけど、どんなもんかナビ恵さんに確認してもらう。
今日の行程をまるっきり戻るルート。愛別ICから旭紋道で丸瀬布まで行って、遠軽と北見をかすめて美幌に出る。その先は美幌峠を越えて弟子屈から標茶を通り、中標津へ。
社 すごいな…今回の集大成みたいなルートだ。いままでのボス全部出てきちゃったみたいな(笑)
あ うわ、ホントだ……
社 でも中途半端じゃないよ。バッサリと男らしい終わり方だ
私が引いたカードで終わるってのは羽幌町以来2回目。なんかクヤシイ(^^;
あ う~…これ残して終わりたくないなぁ……
社 わかる。その気持ちはわかる(笑)
あ だって最初に標茶まで行っててさぁ、小清水にも行ってんのに。北見にもさんざん行ってるし、このタイミングじゃなければ行けてたよねぇ
社 じゃあ…行くか?行っちゃうか?中標津
あ いや、うそ。ごめん。さすがに行けないって(笑)
今回はパンダコースなのでフェリーを後にずらすことはできない。札幌の宿をキャンセルして合宿モードで行けばなんとかなるかもしれないけれど…いや、札幌泊は譲れない。なんとしてもジンギスカンを食べるのだ。
というわけで中標津行きをキッパリとあきらめ、ぼちぼちと札幌に向かうことにした。
旭川市街地を避けながらかなり大回りして道の駅「とうま」へ。昼食がまだだったのでここでなにか軽く食べようってことになった。

もう午後3時で時間も時間だしジンギスカンに響いては困るので肉まんをいっこだけ。100円。ふつうにうまい^^
行けるとこまで一般道でたらたら行くかーなんて言ってたんだけど、交通量が増えてきてやってらんねぇ的なことになったため、深川ICから道央自動車道に乗ることにした。
札幌到着は17時すぎ。宿にチェックインして荷物を置いてから、歩いてサッポロビール園に向かう。20分くらいだったかな。
美しくライトアップされた建物をながめながら受付へ。予約をしていないので待たされるだろうと思ってたけど、それほどでもなかった。案内に従ってケッセルホールの2階に上がる。


席に案内され、注文をどうしようかと迷っていると、店員さんが「食べ飲み放題」をススメてくれた。ひとり3770円で生ラムとトラディショナルジンギスカンと野菜が食べ放題。ドリンク飲み放題。ごま塩おにぎりがいっこサービスされるらしい。
店 お肉3皿で元が取れるんで、たくさん食べる方ならオススメなんですが
社 どうする?3皿くらい食っちゃうんじゃね?
あ どーかな。でもいいんじゃない?食べ放題飲み放題で
社 えっと、飲み放題メニューはどれですか?
店 あっこちらです。飲まれるんでしたらやっぱり食べ飲み放題の方がお得ですよ
社 じゃあそうしようか。オレ飲むし(笑)
というわけで「食べ飲み放題」でお願いした。元を取るためには肉3皿を食べなければいけない。ここで間違えちゃいけないのは「ふたりで3皿」ではなく、ひとり3皿…つまり「ふたりで6皿」だ。実は私ちょっと勘違いしてた(^^;
最初にトラディショナルジンギスカンと生ラムジンギスカンが野菜とセットで運ばれてきた。さっそくトラディショナルの方から焼いていく。そして食う。


あ うまーい!
社 くぅー!たまらん!
この2種類の肉は焼き方に違いがあって、トラディショナルの方は野菜を蒸し焼きにするように上から肉をかぶせて焼く。生ラムの方は野菜をまわりに置いて鍋の中央で肉を焼く。生ラムを焼くときはちょっと火を弱めた方がよさげな感じ。でもまだ初心者だからねー、なかなかうまいこと焼けない(^^;
サービスのごま塩おにぎりはふたつとも私がもらい、社長は生ビールをぐびぐび。生ラムの方もたいらげて、トラディショナルと生ラムをひと皿ずつ、野菜とセットで追加。ん?これでもう4皿…?ってそうかそうか。元が取れるのはふたりで6皿なのか。バカだな私(^^;
社 いいなこれ。旅のシメにジンギスカンって。次もまたこのパターンにしない?
あ うんうん。そうしよ
今回の旅の感想などをしゃべくりながら食べまくり、飲みまくり。追加した肉がなくなるころにはおなかが苦しくなってきた。
あ ふぅー、私もう入らないかも
社 そう?オレもうちょっといけるけど。じゃあどっちかひと皿だけ追加しない?どっちがいい?
あ じゃあ…生ラムがいいかな
生ラムをひと皿だけ追加。それが半分くらいなくなったところで社長も苦しくなってきたっぽい。この肉がラストかな?的な空気になったところに、通りかかった店員さんが声をかけてきた。
店 丸いお肉(トラディショナル)お持ちしますか?
社 はい! (即答)
あ え?
社 えっ?
すぐに運ばれてきた丸い肉。
あ なんで?なんで頼んじゃったの?
社 あはははは、頼んじゃった
あ お持ちしますか?って言われてハイ!って言うんだもん、ビックリする(笑)
社 あぁ…なに言われたかわかんなかった
あ いや~私もうムリだって。入らないって(笑)
来てしまった肉と満腹感と、社長の「なに言われたかわかんなかった」の合わせ技がミョーなツボに入り、おかしくてしょーがなかった^^ 確かに店内は大声で話さないと聞こえないくらいにうるさかったんだ。
最後の肉に挑む。私もちょっとだけ参戦したけどほとんど社長が食べ、なんとかたいらげた。結局ふたりで6皿完食。元は取ったぞ!…って社長は何杯もビール飲んでたし、とっくに元は取れてたと思うんだよね(^^;
おなかいっぱいもーなんにも入りませんッ!て感じでお店をあとにし、また歩いて宿に戻る。おなかは多少こなれた。やっぱり歩きは正解だったな^^ そんなこんなで今夜は札幌で一泊。
台風15号は消滅したらしい。なんだかんだで出会ってないし、旅への影響もほとんどなかった。でも自宅の方はたぶん直撃したんだろうから、なんだか台風を回避するために北海道に来たみたいなことになっちゃった感じ(^^;
宿の朝食サービスをいただき、出発は朝8時半。本日は快晴。でも道南では午後からくずれるらしい……

社 このさわやかさは音威子府以来だ
あ そっか、あれからずっと天気悪かったんだ。さわやかだったよねぇオホーツク
帰りのフェリーは夜発なので、それまでに函館に着いていればいい。ってことで、日本海の方までドライブしながらのんびりたらたらと函館に向かうことにする。
札樽道で小樽まで行き、国道5号線を走る。ひさしぶりの日本海だぁ~…あ、今回初だっけ?

古平から内陸に入り、道道998号線でトーマル峠に向かう。ここを通るのってたぶん初めてじゃないかなぁ。天気もよくてさわやかで気持ちがいい^^

峠を越え、神恵内で再び日本海に出る。ここから海岸沿いを函館とは逆方向にちょっと走り、道の駅「オスコイ!かもえない」へ。2004年に台風の被害を受けてずっと閉鎖されていたんだけど、昨年から営業を再開したらしい。ここで「どらごん太のおやつ」(130円)をひとつ購入。もうすぐお昼なんだけどガマンできなかった^^


中身はマドレーヌ。素朴な甘さでおいしかった。ちなみに「どらごん太」っていうのは神恵内村のマスコットキャラクター。観光係長なんだそうだ^^


来た道を戻り、さらに海岸沿いを南下。岩内でお昼ごはんにしようと道の駅「いわない」へ。ちょうど「味覚市」なるイベントが開催されていて大勢のひとが集まっていた。岩内町のマスコットキャラクターたら丸とべに子に会えるかも!とテンションが上がったが、残念ながら姿を見ることはできなかった。
地元のお店が出店しているらしく、海鮮炭火焼きや揚げかまぼこ、お好み焼きなどを調理販売していた。そこら中にいいにおいが漂ってる~^^ ひととおり物色したあと、社長がにしんそば(500円)、私がたらこ焼きそば(400円)を購入。


たらこ焼きそばうまー!塩味なんだけど北見のとはまた違うおいしさ。ノリと大葉がかかってんのがイイ!たらこがぼてぼてに固まってるのもこれはこれでうまい(^^; 社長のにしんそばもうまかった^^
海岸沿いをさらに南下。道の駅をいくつかまわって、寿都のあたりから内陸へ。国道5号線に出てしばらく走っていると、急に雨雲が現れた…と思ったらいきなり降ってきた!

かなり激しく降っていたがすぐに止み、また晴れ間が戻った。そういえば午後からくずれるっていってたんだっけ。
長万部で噴火湾に出て、そのまま国道5号線を海沿いに走る。
あ 噴火湾まで戻ってきましたよぉ~
社 噴火湾って太平洋だよな。今回はオホーツク、日本海と3海制覇だ
前方に黒い雲が見えてきた。雲の下は雨が降っているようだ。このまま行くと雨に飛びこんじゃうなぁ……


飛びこんじゃった(^^; でもさっきと同様にすぐ止んだ。
駒ヶ岳が見えてきた。このまま国道5号線で山の西側を通るのが函館への最短ルートだけれど、まだ時間もあるのでぐるっと砂原回りで行くことにした。


鹿部から道道43号線で大沼方面へ。反対側から見る駒ヶ岳は印象がガラッと変わり、なんだか荒々しい感じ。
大沼の手前くらいだったかな…虹が出ていた。

このへんも降ってたんだね。ってか雨雲がどんどん函館方向に集まっていってる気がする…のは気のせいだろうか(^^;
国道5号線に出て函館新道に乗る。これでイッキに終点まで行くんだと思ってたっけ、社長はひとつ手前の七飯大川ICで出口に向かった。
あ あれ?終点まで行くんじゃないの?
社 だって函館のカントリーサイン撮りに行くんだろ
そうだったそうだった。函館市を保留にしてたんだっけ。いやぁすっかり忘れてたよ(^^;
七飯大川ICで降りて函館市の境界へ。このあたりでやっぱり雨が降ってきた。今度は本降りっぽい。カミナリも鳴りはじめた。


保留にしてた57カ所目、函館市に到着。保留にしたまんま忘れるってどういうことなのよ。いや社長が覚えていてくれて助かった(^^;
カントリーサインに描かれているのはハリストス正教会。国債貿易港として幕末に開港した函館のまちには諸外国文化の影響を受けた伝統的建造物が建ち並び、異国情緒あふれる景観になっている。教会の上に描かれているのはカモメ。市の鳥ではないのだけれど、港町を表しているものらしい。また函館市といえば函館山からの夜景、朝市、イカなども有名。

- <だいたいのルート>
- 東川町北町
- (道道1160号線・道道37号線)
- 旭川市永山三条
- (国道39号線)
- 当麻町4条通
- (町道)
- 比布町基線3号
- (国道40号線)
- 旭川市末広東1条
- (国道12号線)
- 深川市音江町広里
- (道道79号線)
- 深川IC
- (道央自動車道)
- 札幌IC
- (市道)
- 札幌(宿)
- (市道・国道5号線)
- 札幌北IC
- (札樽自動車道)
- 小樽IC
- (道道17号線・道道820号線・国道5号線)
- 余市
- (町道・国道229号線)
- 古平
- (町道・道道998号線・トーマル峠)
- 神恵内
- (国道229号線)
- 神恵内村赤石村大森
- (国道229号線)
- 岩内
- (道道270号線・国道229号線)
- 寿都
- (道道272号線・国道229号線)
- 黒松内町北作開
- (道道9号線)
- 黒松内町熱郛
- (道道265号線)
- 黒松内町白井川
- (国道5号線)
- 森
- (国道278号線)
- 鹿部町宮浜
- (道道43号線)
- 七飯町大沼町
- (道道338号線・国道5号線)
- 七飯藤城IC
- (函館新道)
- 七飯大川IC
- (道道969号線)
- 七飯町大川
- (国号5号線)
- 函館市桔梗
- 移動距離:約526.7km
次の目的地はすでに引いているので今回はここで終了。このあとおみやげ買ったりレンタカー返したりっていう順番などを話し合っていると、雨が一段と強くなった。バケツひっくり返したようなどしゃ降り。空もまっくら。
ひとまず函館駅に向かう。カミナリが頻繁にびかびかどっしゃんと鳴っているんで、ちょっと動画なんぞを撮ってみた。私のおたけびだかなんだかが入っちゃってるけど(^^;
びかびかどっしゃん
函館駅付近でおみやげを物色、購入。そのあとレンタカー店へ。プリウスさんとナビ恵さんに別れを告げる。ふたりとも、ありがとう!ありがとう!
ちょうどいいタイミングで雨もほとんど上がった。さて次は晩ごはん。レンタカー店から函館駅に向かう途中に回転寿司店があったので入ってみることにした。「新村」というお店。

店内はガラガラ。一部の照明を落としてるようで薄暗かった。時間が遅かったかな?回転寿司店なのにレーンは回っていなくて、注文すれば握ってくれるってな感じ。函館なわりにはフツーの回転寿司だなぁ~って印象のお寿司(^^; でもフツーにうまかった。体が冷えてたんで岩のり汁を注文したっけ、これがすんごいおいしかった^^
函館駅からタクシーで青函フェリー函館ターミナルへ。いままで青函フェリーを利用したことがなかったので、このターミナルに来るのも初めてだ。フェリー出港まではまだ1時間以上あるため、ここで時間をつぶすことになる。


帰りに乗船するのは青函フェリー「はやぶさ」。2等ザコ寝部屋が1区画だけという、潔さでは「えさん2000」の上をいく船だ。寝台のあるドライバーズルームが利用可能らしいけど入る勇気はなかった(^^; ターミナルから乗船口までもちょっと距離があったし、青函フェリーってもともと旅客向けではないんだよね。
函館港出港は23:30。疲れてるってのもあってソッコーで寝てしまった。そして青森港入港は3:20。容赦なく起こされたって感じ。うー…寝足りない(^^;
青森港フェリーターミナルでまた時間つぶし。青森駅まで行っちゃうと落ち着ける場所がなさそうだし。3時間くらいあるのでちょっくら寝直すかーとか思ってたんだけど、ここのイスは背もたれの高さが中途半端に低い。寄りかかると上部が背中に当たる。アタマも安定しない。しかもご丁寧にいっこいっこ手を置くところがあって仕切られてるから横にもなれない。おまけにこんな真夜中だってぇのにどっかのくそガキがきゃーきゃーいいながら走り回ってやがる。背中は痛いわうるさいわでまったく眠れなかった。
外が明るくなってきて、朝日に照らされる港の風景を社長が撮影してきてくれた。ちょうど「あさかぜ5号」が入港してきたところだったらしい。私は立ち上がる元気もなくてイスにぐったりと座ったまま(^^;

朝6時。フェリーターミナルのレストランが営業を始めたので、朝ごはんを食べることにした。まだカラダがぜんぜん食べるモードになってない~って思ったけど、お店に入ってメニューを見たら食べられそうな気になってきた。そこそこお腹は空いてるみたい。私が正油ラーメン(600円)、社長がほたてしおらーめん(800円)を注文。


社 うまい!ちょっと食う?っていうか食ってみ?うまいから
あ あ、ホントだ。うまっ!
社 だろ?すげーなこれ。このスープ。ホタテの味がすごい出てる
ほたてしおらーめん大当たり!スープ飲んだだけでもホタテ食べた気になれる^^ 私もこっちにするべきだったなぁ…いやもちろん正油ラーメンもおいしかったんだけどね。
青森港からタクシーで青森駅へ。バスの時間まではまだ余裕だけれど早めに移動しておくことにした。


駅の向こうにでっかい船が見えて、社長が青函連絡船だと教えてくれた。「八甲田丸」の船体をそのまま博物館として展示しているんだそーだ。近くまで行く余裕はなかったんで遠くから撮影してムリクリ拡大(^^;
社 オレはあれに乗り損ねたんだよ……
社長は若いころ、かなり気合いの入った北海道旅行を計画したが、その出発前夜に急性虫垂炎になってしまい、旅行がポシャるという苦い経験をしているんだ。そしてそのあと青函トンネルの開通にともない青函連絡船は廃止となった。これに乗る最初で最後のチャンスを逃してしまったことが、社長はいまでも心残りらしい……
帰りのバスは昼行便の「スカイ号」。前回は「青森上野号」だったのに…って思ったっけ、名称が変わってたんだね。
出発は8:00。弘前バスターミナルを経由し、紫波SAで昼食休憩。そのあともパンダ号と同様に主要SAで休憩が入ってたっぽいけど、今回はバク睡しちゃってたからよくおぼえてない(^^;
上野到着は定刻どおり18:50。佐野あたりで渋滞しててかなり時間を押してたみたいなんだけど、そのあとがんばってリカバリしたらしい。渋滞を抜けてからのスピードはハンパなかったと、その様子を見ていた社長が感心していた^^
スカイ号に別れを告げる。写真を撮ってなかったのを思い出し、後ろ姿を撮影(^^;

上野からタクシーを使って自宅に到着。台風でえらいことになってんじゃないかと、すぐにベランダを確認。いろいろひっちゃかめっちゃかにはなってたけど、ベランダの外に飛んでっちゃったものはなさそう。よかった…(^^;

- <だいたいのルート>
- 函館市桔梗
- (国道5号線)
- 函館市亀田本町
- (道道347号線・道道633号線・市道)
- 函館市浅野町
- (市道・道道633号線・国道227号線)
- 函館市万代
- (国道5号線)
- 函館駅前(レンタカー店)
- (国道5号線)
- 函館市海岸町
- (市道)
- 函館港
- 移動距離:約16.1km