カントリーサインの旅4
ただただ使えない人間なのか第42の選択(共和町編)
とにかく戻る方向で「ただただ使えない人間」に認定されてしまった私。とてもじゃないけど続けて引く勇気なんかない。次は社長に引いてもらうことにした。
社長は引いたカードにノートをかぶせ、すこしずつずらしていった。なるほどさっきもこんな風にして見ていったのか。
あ おっ、縁が…
社 青ですねぇ
あ いやぁ~ドキドキするねぇ~
社 あははははは
あ あ!これは…牛!あっ!!
この牛には見覚えがある!デザインが変更になっていて印刷しなおしたやつだ!


「八雲町」!これもわりと近い!しかも道南!戻らない方向だ!
あ やくもだー!すごい!八雲だぁ!!
社 八雲どのへん?
あ 道南!
社 八雲すぐ近く?…あ、ここか
あ すぐではないけど道南だもん。うわーすげーやるなぁ社長
社 なんか基本的には戻る方向には行ってないんだけど
あ 行ってない行ってない。すごいよ!
社 あそっか八雲って絵が変わったんだっけ?
あ うん。これ印刷しなおしたやつだよ
まずはナビ恵さんに目的地設定。
あ おおおおおー116キロ!すごいよ
社 でもどうしよっか…
あ あ、今日どこ泊まるか?
社 うん…中途半端なところだなぁ。オレ絶対に戻ると思ったんだよね(笑)
あ あははは
社 行くか?八雲。行っちゃうか?
あ 今日?ん~暗くはなっちゃうけど…いっか。行っちゃうか
社 だとすると宿をどうするかなんだよな…八雲ってなんかあるのかな
手持ちの宿泊表には八雲町の宿がほとんど載ってなかった。ダメもとでナビ恵さんに八雲周辺の宿を聞いてみたら、よさげなビジネスホテルがあると教えてくれた。電話してみると部屋も空いてるし料金もお手ごろ。っつーわけで宿を確保。
社 ナビ恵さん、役に立ったじゃん
あ ははは。ナビ恵さんはいろいろがんばってるよ。働いてるよ
八雲町に向かって出発。のどママにもメールする。
社 いやぁ~戻る方向じゃなかったよ
あ すごいなー…よくここで道南を引いたよ。今回ノーミスだね。私は全部ミスだけど
社 それなにをもってミスなの?
あ ミスっちゅーか…社長は悲しい目がないよ。私ことごとく悲しい目だもの
社 あっははは。でもさぁーある意味なんか道央とか引かなきゃいけなかったんじゃないの?オレ
あ なんで?
社 だってさぁ、道南行っちゃったら明日どうすんだよって感じなんだけど
明日は最終日。最後は函館に戻ってこなきゃいけないわけで、レンタカーを返すのは深夜1時までだからまるまる1日行動できるけれども…さすがにド道北とかド道東を引いたらもう移動はできないよな。
社 まぁ…次は期待してないから(笑)
あ あっははは。うん、そうね
社 それよりも明日どうやってつぶすかなって…そっちにアタマがいってんだけど
あ ひさびさに五稜郭でも行くかい?
社 あー函館ガンガンに観光する?それもありか
あ まぁ次引いてみないとわかんないけど。八雲まで行っちゃったらもう戻ってこない気がするよね
おそらくは次を引いて終了だろう。明日の行動をどうするかは引いてから考えるとして、なんとなく今回の旅のまとめに入るふたり。
あ しかし今回、社長の引きはすごかったね
社 戻る方向がない
あ ないよ。なんだろなーとにかく私を苦しめる…
社 あっはっはっはっはっはっは…
あ 私にプレッシャーを与え続けたよね。今回。もう見事なまでに徹底して
社 いやらしいとこばっかり攻めてるって?
あ とにかく端へ端へ持っていくんだよね
社 あっはははは…
あ まぁあとはもう気楽に引くよ。もう終わりでいいでしょ?
社 うん
あ これ八雲行くと8つだけども
社 おう
あ かなりいったじゃん
社 あとふたつだ
あ 無理だから!
だからノルマなんてないんだってば!!
岩内を通って日本海側に出て、そこから国道229号線に入って南下。考えてみればひさしぶりの道南引きだ。いままでカントリーサインの旅をやっていて、何度道南引きを恐怖に思ったかわかんないけど…今回の八雲町は戻らない方向だし距離も遠くないし、まぁホントに端っこのド道南ではないってのもあるけど、とにかく嬉しい道南引きだ。
あ 道南を引いて喜ばれるパターンで道南を引くって、なかなかないよ
社 そうだよね
あ これはやっぱ次も社長が引くべきだと思うな
社 いやいやいや
あ 引くべきだって。絶対私、北とか東とか引くもん
社 最後は…これがあったからいままで苦労したんだみたいなのが残ってるかもしれないじゃん
あ いや無理だよー
社 オレはもうすべて運を使い果たしたよ
あ えぇー?ぜんぜん運が出続けてるじゃん。もう終わったと思いつつずっと続いてるじゃん
社 ツキ袋なんだから。オレのツキ袋はおしまい
あ 私はツキ袋が空の状態で来ちゃったんだよきっとー
社 いやいや。次あるから
あ 今回ホッキ丼と弁天島丼選んだので使い切ったんだよーホントにいいとこなしで終わるよ
社 最後に残ってるって。最後のひと引きのためにいままで苦しんでたんだよ
あ 無理!
もう終わりでいいんだから気楽に引くとか言ってたけどさ、気楽に引けるわけがないんだっつーの。
寿都の手前あたりから日本海を離れて道道に入る。国道5号線に出て噴火湾側へ。

42カ所目、八雲町に到着。もうすっかり暗くなっちゃったけど…写真の方はなんとかなった(^^;
八雲町は2005年に熊石町と合併。しばらくの間は旧八雲町のカントリーサインをそのまま使用していたみたいだけど、いつの間にかデザインが新しくなっていた。
カントリーサインに描かれているのは乳牛とアワビ。八雲町は酪農が盛んなまちで、旧カントリーサインにも乳牛が描かれていた。アワビは旧熊石町の特産物。でも旧熊石町のカントリーサインにはアワビでなく、テントと夜空が描かれていた。「青少年旅行村」というキャンプ場があるんだそうだ。
社長が白地図を出して八雲町を塗りつぶす。
社 こうやって見るとオレやっぱヒドイよ。だってさ、浦河厚岸八雲だよ?太平洋ラインだ
あ あはははは。そう…かな?
社 枝幸もオレだし4点囲んでるよ?あひるはこのへんに固まってるじゃん
あ ははっ…なんかとにかくお互いがバラバラなんだね
社 いや、オレがダメだよ
あ いや私でしょ。あ…でも社長だけとってもダメなのか…
社 そうそう。自分だけとってもダメなんだよ
さていよいよ旅も終盤。次で終わってしまうのか…それとも続いてしまうのか…

- <だいたいのルート>
- 共和(稲穂トンネル)
- (国道5号線)
- 共和町国富
- (国道276号線)
- 岩内
- (国道229号線)
- 黒松内町北作開
- (道道9号線)
- 長万部町蕨岱
- (国道5号線)
- 八雲町黒岩
次の目的地はどこかな?
社 青いです
あ あ、牛だ!牛っぽい!
社 牛ですねぇ…道北か?これ
あ 稲持ってる。どこだ?これ。ぜんぜんわかんない
社 温泉入ってるな
あ うわー道北じゃないの?